Dr.スランプ 【SALE/75%OFF】 いいスタイル アラレちゃん全18巻 1冊 鳥山明

Dr.スランプ アラレちゃん全18巻+1冊 鳥山明

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3499円

Dr.スランプ アラレちゃん全18巻+1冊 鳥山明

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鳥山明先生のDr.スランプ全18巻とオールカラーのアニメコミックス【ほよよ!ナナバ城の秘宝】です。 経年によるヤケや色褪せ汚れなどありますが、読むのに問題はないと思います。18巻の表紙の内側に折りシワがあります(画像6)。古い本で長期保管をご理解頂いた上でご購入お願い致します。気になる方はご遠慮下さいm(_ _)m

Dr.スランプ アラレちゃん全18巻+1冊 鳥山明

ブライアン・ボル/ Brian Boru: High King of Ireland


(5人でインスト込み2時間弱)

【概要&ルール】

俺はイングランドの豪族の長! 海賊と戦ったり、婚姻結んだり、宗教活動に励んだり。もちろん、土地を支配して、この国の王になるのが目的だぞっと。

規程ラウンド分、以下の流れを繰り返します。

・カードドラフト:規定枚数のアクションカードをプレイヤーに配り、2枚とって、隣に回すを繰り返します。

・カードプレイ:スタートプレイヤーがマップ上のマス1つを指定した後に、手札から1枚ずつアクションカードをプレイしていきます(スタートプレイヤーは指定したマスの色(またはワイルド)のカードをプレイしないといけません)。全プレイヤーがカードをプレイしたら、カードに書かれた数字の小さいプレイヤーから順に、アクションを実施します。
全員がアクションを実施したら、直前のカードプレイで勝ったプレイヤーからカードを1枚ずつプレイして~と、手札が1枚になるまで繰り返したらラウンド終了です。

・ラウンド終了時:バイキングとの戦い、結婚、宗教と3つの要素の解決をします。

●アクションについて
アクションカードには、カードの色、数字、3つのアクションが書かれています。カードを1枚ずつプレイするのは、要はカードの色と数字で、メイフォローのトリックテイキングを行っています。
スタートプレイヤーがプレイしたカードの色のうち、もっとも大きな数字のカードをプレイしたプレイヤーが、その時の勝者になり、アクションカードに書かれた3つのアクションのうちの勝ったプレイヤーのみが実施できるアクションを実施できるようになります(トリテで勝ったらそのアクションしかできません)。
負けたプレイヤーはアクションカードに書かれた3つのうち、負けたプレイヤーのみが選択できる2つのうちの1つを実施できます。
アクションは、勝った負けた関係なく、数字の小さいプレイヤーから実施します。

・トリテ勝った人だけできるアクション:スタートプレイヤーはカードをプレイする際に、メインボード上のカードの色と対応した1つのマスを指定しています。トリテに勝つと、このマスにコマを置くことアクションが実施できます。この際のアクションコストはプレイしたカードの数字に比例しており、数字が大きければ支払いが多く、数字が小さければ支払いはなく、逆にお金がもらえます。

負けた人だけが実施できるアクション:大きく4つあります。お金をもらう、バイキングとの戦いトークンを手に入れる、結婚トラックを進める、宗教スペースに自コマを配置する、お金を払ってメインボード上の任意の自コマから道がつながっているエリアにコマを配置する。
これらのアクション時、2金払うと追加でトークンもらったり、トラック進めたりできます。


●ラウンド終了時の処理
バイキングとの戦い、結婚、宗教の処理を行います。
バイキングとの戦いはトークンを最も持っているプレイヤーが得点し、最も少ないプレイヤーはメインボード上の自コマの上にバイキングトークンが置かれます(バイキングトークンの残り具合で処理が少し変わります)。
結婚は、結婚スペース上で一番進んでいるプレイヤーがそのラウンドの結婚相手カードを獲得します。
宗教は最も多くコマを置いているプレイヤーが次ラウンドのスタートプレイヤーの権利と、メインボード上の自コマを2つ分として数えるようになるリングを得ます。
戦い、宗教、結婚とも、トップ以外のプレイヤーは次ラウンドにトークンやトラックの状況は持ち越しになります。

●ゲーム終了時の処理
メインボード上の各エリア(複数マスの集まりで構成されていて、いくつかのエリアにマップが分かれています)でマジョリティ争いをして、トップのプレイヤーにエリアの大きさに応じた点が入ります。
この時、各エリアの半分以上のマスにコマが置かれていないエリアはマジョリティ点の対象外になります。
ゲーム中の得点と足して、もっとも点数の高いプレイヤーが勝利します。

【プレイ内容】
あすまーさん、一味さん、キノさん、酒元さん、僕の5人で。

トリテでアクション決めるってどういうこと?となりながら、ゲーム開始です。

UKINさん:「(ゲーマーなら)絶対にカード構成見ておいた方がいい!」

とインストしてくださったUKINさんからの助言を得て、開始前にカードを見てみます。

……わからんというか覚えられん!

今ならどこを見ればよかったかわかるんですが、この時は、UKINさんの助言の意図が汲み取れずなダメプレイヤーでした。

カードの数字は1から25なので、とりあえず20以上は強い数字やなというふわっとした理解で開始した1ラウンド目。

とりあえずカード1枚目。スタートプレイヤーがプレイしたカードの色のカードは持っていますが、数字で負けてるので、プレイする意味はなさそうです。それなりに大きい数字だし、ワンチャンあとに残しておけば勝てるかも?ということで残すことにして、色も違うし、数字も小さいカードをプレイして、負けた時の効果を適用しました。

そして、2枚目。続けて同じ色が指定されました。(UKINさんがさっき見せてくれてはいたものの)カード構成覚えてないので、勝てるかな?と淡い期待を持ってさっき温存したカードをプレイします。が、下家のあすまーさんだったかキノさんが、白い、ワイルドカラーのカードをプレイされました。
(ボード上のマスの色は、赤青黄の3色ですが、カードはそれに白を加えた4色あります)

んで、このラウンドを終えてようやくわかったんですが、数字の高いカードが赤青黄1枚ずつあり、その下に白色のカードが3枚。その下にまた赤青黄の数字カードが並ぶ(8くらいに白カードが1枚あり)という構成になっているので、23以上の色カードか、その下の白カードを持っていないと狙って勝つのは無理ということです。

1ラウンド4枚しかカードをプレイしないので、全部赤い色のマスが指定されたとしても、24の赤カード、22から20までの白カードの勝ちは決まっていて、例えば、16とかの数字で狙って勝てるタイミングはないんです。

ただし、狙って勝つのが、です。

2ラウンド目くらいから、お金がないぞと、高い数字のカードで勝ってもお金の支払いが厳しい(支払うお金がない状態で勝つとアクションが無効になるので勝つ意味がない)ことに徐々に気づいていきます。

なので、23以上のその色では最強の数字を持つカードを、あえて他の色でリードされた際にプレイして負けた時の効果で使ったり、ラウンド終了時、使わずに捨てる1枚に残したり。

勝たないとメインボードのマップ上にコマが置けないんですが、逆に言えば、マップにコマを置く以外のことは勝たずに全部できますし、結婚狙いとかの時に勝っても仕方ないんですよね。

そうなるとドラフトも意味が深まってきます。他人との狙いの外し合いが、ドラフトでまず1回、次にカードプレイでまた1回という感じです。

僕は1ラウンド目は、ほとんどみなさん結婚にこなかったこともあり、カード1枚の効果でトップ、バイキングの戦いは運よくビリにはならなかったのでトークン持ち越しかつ、マイナスもなしという戦績。
2ラウンド目は結婚に行かずに戦いを少し重視して戦いでトップ獲得して加点と、なかなか狙い通りに得点できてました。

しかも、このラウンドの最後のカード、小さい数字のカードしかなかったので、それをプレイしたところ、みんなの別にそこのマスいらないわと、他のことをやりたい、その色のカードないの気持ちが1つになった結果、コマをマップに置きつつ、お金ももらってしまうという大変うまい勝利をとることができました。
(あまりに得に見えたようで、これ以降、小さい数字がするするっと勝つことはなくなりました)

マップ上への配置も各ラウンド1コマは置きつつ、結婚で手に入れたカードの効果で追加のコマも配置できて、初期配置のコマも含めて、そこそこのエリアでマジョリティをとれそうでいい感じです。
(ただ、コマからつながる道の先のマスをキノさんや酒元さんに抑えられていて、拡大が難しいのでこの後はちょっと心配、というか、抑えられているプレイヤーが道の先にコマをおくと、マジョリティ取られちゃうという非常に危うい状況でしたが)

(なんかうまいこといってそうなだけど、暗雲立ち込めてるあたり)

自分が置きたいマスに自コマを置くためには、スタートプレイヤーを取るか、ラウンド中に2連勝するかしかありません。スタートプレイヤーは宗教でトップになれば取れるのですが、なんか酒元さんたちが重要視し始めてる気配を感じたので、なかなか行けず。
(スタートプレイヤーが取れるのも大きいんですが、コマ2つ分に数えられるようになるリングの効果がでかいんで、狙いにいってたんだと思います)

そうなると、結婚と戦い(とマップ上のマジョリティ)にいくしかありません。
インスト時に、最終ラウンドで結婚トラックで勝利すると獲得できるカードの効果「マップ上に出ているバイキングコマを全部自分のものとして扱う(バイキングのお姫様なので)」がマジョリティ争いでは強いですよと聞いていた(聞いてなくてもそりゃ強いわとすぐ気づける強さ)ので、最終ラウンド1つ手前で結婚トラック2位になり、戦いも(トップになれそうにはなかったので)2位の状態で最終ラウンドを迎えるぞと場を整えます。

マップ上にコマを置くのも1つはこのラウンドでもやりたいな…と思いはするものの、なかなか勝てるトリックが回ってきません。
この頃になるとマップ上の各エリアでほぼ誰がマジョリティを取れるのか趨勢が決まっていますし、いま、この色でそこを選ぶのやめて!というタイミングで僕がマジョリティ取れそうだったエリアのマスを選ばれることもありだったりで、先ほど、マジョリティ取れそうと書いていたエリアもいつの間にか2位(点がもらえるのは1位、または1位タイ)になってるエリアばかりです。まだ1位が確定していないエリアはあるものの余程うまくやらないと今から取りに行ったとしても、当然、先に1つ、2つコマを置いているプレイヤーが有利なわけで、勝つのは難しそうです。

しかし、なんだかんだでマジョリティ点はでかそうなので、取らないとな……と若干焦っているところに、だだっ広すぎて、まだコマが1つも置かれていなかったエリアを指定されました。流石にこのエリアはいらないわ……とみなさん負けカードをプレイしていく中、迷いましたが、勝ってみることにしました。
そして、続けて、そのエリアを指定。前述の通り、宗教や戦争でいい感じになっておきたかったこともあり、負けたかったので、小さい数字のカードをプレイして負けます。

ところが、みんな考えることは同じようで、もうすでに結婚トラックがめっちゃ混んでます。

このゲーム、トラック上の同じスペースにコマを配置することはできず、移動可能な次のスペース(3マス進める時に3マス先が埋まってたら2マス先)までしか進めないというルールです。
まさに3マス先にコマがあったので、2マス先に進もう……かと思いきや、3人がコマを中途半端に進めた状態で次ラウンドを狙っているため、2,3,4マス目が埋まっていて、1マスしか進めない状態。
カード効果としてせっかく3マス進めるのに? 1マスなの?と憤りかけましたが、ここで2金払うと先に進めるルールを思い出しました。

最終ラウンドの結婚カードの効果が強いとはいえ、流石に4人もライバルがいては獲得するのは難しそうです。
いま4金払えばこのラウンドの結婚カードは取ることができます。しかし、4金か……とめっちゃ悩みましたが、もういいや!と思い切って4金払って結婚カードを獲得しました。

まあ、結構な金額を払うことになりましたが、戦いでは狙い通りに2位につけています。次ラウンドで戦いトークン獲得のアクションを2回やれば戦いで勝てます。
マップ上のマジョリティ争いは非常に厳しそうですが、戦い勝てば結婚カードなどから得ている点でそれなりに点数稼げるんじゃない?

ということで迎えた最終ラウンド。配られた5枚のカードに赤いカード(戦いトークン取れるアクションがついてる)はなし!
まあ、ドラフトだから回ってくることもあるだろうと思い、もう僕には不要な黄色いカード(結婚トラックを進めるアクションがある)を左のあすまーさんにまわします。

が、ここで気づきます。戦いトークン数はビリになるとマップ上のコマ1つにバイキングトークンを被せられて、コマを失ったのと同じ効果になるため、少なくともみんなビリにはなりたくないはず。戦いトークンが枯れたら、戦いに勝ったことになり、その処理は行われないとはいえ、どうせみんなトークン取ってくれるだろーとかいう能天気な思考をする人はここには1人もいないのは確信を持って言えます。

というわけで、赤いカードが流れてくることはもうなさそうです。

そんなわけで、前ラウンドに考えていたこと、仕込んでいたことは見事に霧散してしまいました。

うーん、ここから点数の延びる方法か……。

結婚アクションのカードはあすまーさんに流してしまいましたし、数字のでかいカードも手札にはないので、マップ上へのコマ配置もなかなか難しそうです。
そもそもどこもほぼ誰がマジョリティを取るか、または取れるかはほぼ決まっていて、これから新しく絡んで、僕が1位をとれそうなエリアがないです。唯一、前ラウンドでコマを1つ置いただだっ広いエリアは僕と一味さんが1つずつしかコマを置いていないので、1位が取れる可能性があります。

といっても、そのエリアの過半数のマスにコマが置かれないとマジョリティ点がもらえるようにならないんで、あと3つ(合計5つ)置かれる必要があります。
いや、いまさら無理だろ……と思いはしますが、とりあえず、やれることをと、道を通ってコマを置くアクションに必要なお金を集めに行きます。

そんな場面、スタートプレイヤーである一味さん。どうも手札があまりよろしくないらしく、どこのマスを指定しても他人が得することになりそうで、なかなかこのプレイに勝った人がコマをおけるマスを決めることができません。

一味さん:「わからん!ここでいいか!」

と、誰もマジョリティを取れそうにない、例のだだっ広いエリアのマスを指定されました。自分の得にもならないけれど、誰の得にもならないなら、まだマシの精神です。

このトリックは酒元さんが獲得して、そのエリアに3コマ目が置かれます。これで僕と一味さんと酒元さんが1つずつコマを置きました。

ここで結婚トラックを進めるアクション付きのカードで負けたあすまーさん。数字が小さいカードだったので、最初に結婚トラックを進めます。後続のキノさんたちも結婚アクション可能なカードをプレイしていたのを見ると、「あとから抜かれるのも癪だなあ」と、手元にあった10金くらいをじゃらじゃらと払って、一気にトラックの最後のマスへ!

これでこのラウンドの結婚カード=バイキングのお姫さんの獲得は確定です。
(後続のキノさん達がえー、やることなくなったわと困ってました(笑)。結婚トラック自体は最後まで進めなくても盤面にコマが置けたりといい効果はあるんですが)

そんな劇的な結婚の裏で僕も実はめっちゃ興奮してました。

先ほどの酒元さんのコマが置かれたことで、あと2つエリアにコマが置かれたらマジョリティ点がもらえる条件を満たします!
そして、僕はこのラウンドで2つまでコマを道を通って隣に配置するアクションが実施できるだけのお金があります(このあと貯まります)。

つまり!誰にも邪魔されなけばこのエリアのマジョリティ点は僕が取ることができます!

一味さん、酒元さんがトップタイを狙ってくる可能性ももちろんあったんですが、そういったこともなく(酒元さんは他にマジョリティを確定させたいエリアがあったみたいですし)、見事、そのエリアのマジョリティ点(だだっ広いエリアなので、点数は最多の7点!)を獲得し、結果的にマジョリティは取れていなかったもののマップの色んな所に置かれていたコマの点(5エリア配置で3点)もあり、勝利することができました!

(ゲーム終了時)


(勝利を祝う、うちに結婚できてくれた婿殿達 ※結婚相手は男女両方います!)

【感想】

これのここが面白い!というポイントがなかなかはっきり(僕には)言えませんが、良いゲームでした。

面白さのポイントは、アクションを邪魔されることがない(基本的に思い通りに行える)&工夫のし甲斐があるというところかと思います。

手番のアクションは手札プレイからのトリックテイキングで、何ができるか決まるんですが、勝っても負けても、大抵の場合、“狙って”そのアクションを行ってます。カード構成も勝ち負けの決め方もシンプルなので、『勝てるはずなのに負けた』ということはほぼなく、このアクションがやりたいからこのカードをプレイするということになります。

(これ、騙されてるみたいな話なんですが)勝負に負けても自分の好きなアクションが実行できる、という事実がふつーに気持ちいいです。これは、普段負けたら何も手に入らないか、一段下のアクションをつかまされるという経験ばかり積んでいるのに、ブライアン・ボルでは負けてもアクションが劣化しないどころか、負けないと実行できないアクションばかりなので、自分が選んでるんだぞと、いう思いがあるのが大きいかと思います。
さらに言えば、勝った時のアクションが結構厳しい。マップ上にコマが置けるというのはもちろん点数的に強いのですが、それなりに大きい数字で勝つとコストも大きいので、強いアクションを実行してるのにあまり得に感じられないんですよね(負けた時のアクションは道を移動してコマを置くアクション以外はノーコストです)。

他人とアクションがバッティングして、実効不可になるということもないですし、自分はこのアクションをするんだという意思が阻害されずに実行できるというのは大きいのではないかと。もちろん、負けるつもりだったのにもかかわらず勝ってしまうこともありますが、それは、大抵の場合は得なので、それはそれで当然嬉しい(現金)です。

この邪魔されない、狙ったことが行えるアクションが、シンプルなだけにぎりぎりと厳しいマジョリティ争いの上に立っているという、優しさと厳しさのバランスが良いのだと思います。

次に工夫のし甲斐という点ですが、シンプルなマジョリティ争いにも関わらず、色んなことが用意されています。

プレイ内容にも書いた通りでマップ上のコマ以外の3要素はトップに立ったプレイヤーのトークンやコマの進みはリセットされ、その他のプレイヤーはそのまま残ります。これのおかげで、「負けても次のラウンドで」という考え方をすることができますし、むしろ、圧倒的に独走して取るトップは無駄(なので圧倒的に負けても悔しくない(実際は悔しいけども))だったりもします。
「独走は無駄」があるので「2金でカード効果を+1できる」も効いてきます。

(使わない手札があるとはいえ、基本的にはカードが配られた時点で、どのアクションに対してどの強さのカードがあるかは確定するのでラウンド終了時の勝ち負けは実質決まってるんですが、ここら辺のルールのおかけでそれを感じさせないようになってるのがうまい、んですよね)

道でつながっているマスにコストを払えばコマが置けるというルールにしてもそうです。道の先にコマを置いても、他人のコマを塞ぐようにコマを新たに置いても、してやった感がありますし、こうすれば、ああすればの工夫がポイントかなと。

「アクションの邪魔をされない」、「狙ったアクションができる」からこそ、虎視眈々とアクション外のところで、出し抜いてやろう、次のラウンド、ゲーム終了時までには、こうしてやろうを考える余地も生まれ、地味なゲームなんだけど、楽しいという面白さにつながっているように思います。

トリックテイキングというだけで、忌避するような人もいるので、あまりトリックテイキングという言葉を使ってこのゲームを紹介したくなかったんですが、まあ、トリテだから仕方ないです。

欠点というかは、上記の通り、トリテとして紹介されがちなところと、アクションの計画や選択、どの程度の強さで実行できるのか、これからどう工夫してやろうかみたいな面白さが、全て手札起因ということもあってか、自分自身の中に閉じていて他人と共感したり共有する楽しさがないところです。
そういう閉じている点が『地味』に感じるのかもしれません。

ビトク(美徳) / Bitoku


(3人でインスト込み3時間ほど)

【概要&ルール】

偉大なる精霊の王の後継となるために、精霊の住むこの森の仕事を果たしていくゲーム。

ルール中にVirtueって出てくるので、タイトルのBitokuは美徳を指しているようです。

ルール上は春夏秋冬の4フェイズとなっていますが、春:収入、夏:アクション、秋冬:次ラウンド準備って感じです。
4ラウンド繰り返し、点数が最も高いプレイヤーが次のグレートスピリットことシシ神様になります。

・春フェイズ:山札から引いたカードから、このラウンドに使う手札3枚を選びます。その後、個人ボード上に収入の水晶があれば収入を受け取ります。

・夏フェイズ:アクションを行うフェイズです。行えることは以下の4つ。
1. 個人ボードにカードをプレイする:プレイした脇のダイスが利用可能になり、カード効果、カードプレイ時の収入を得ます。
2.ダイスをメインボードに配置する:利用可能なダイスをメインボードの任意のスペースに置きます。この時、そのスペースが含まれるエリア内にダイス目がより大きいダイスがなければ、おまけで森アクションを実施できます。さらに、建物があり、ダイス目条件を満たしていれば建物アクションも実施できます。
3.川を超える:メインボード配置済のダイスを盤上に描かれた川の向こうに移動して、そこにに描かれた効果を適用します。この時、ダイス目を規定数減らします。
4.パス:残りの手番アクションを実施しません。ただし、カード3枚のプレイとダイス3つの配置は必須です。

・秋冬フェイズ:このラウンドにプレイしたカードのうちから1枚を得点化する。手番順の変更等、次ラウンドの準備をする。


(個人ボードです。ダイス目酷いですが、カードプレイすることで利用可能(上のスペースに移動)になります)

●森アクション、建物アクションについて

森アクションは、エリアごとに「建物建築/水晶購入」、「リソース獲得」、「移動力獲得」、「トンボ/御霊購入」、「手番順変更」と特徴があり、配置したダイスのダイス目が大きいほど効果が強くなります。例えば、資源獲得の森アクションでは、ダイス目が3だと1つしか資源が貰えませんが、6なら3つ資源が獲得できますし、トンボ/御霊購入もダイス目が2だとどちらかを定価で購入するアクションですが、ダイス目が6ならどちらも購入でき、かつ、資源1つを払わなくてよいです。

建物アクションは、ダイスを配置したエリアにある建物タイル1つの効果が発動できます。建物タイルには使用するために必要なダイス目の閾値と、使用者が得られる効果、そして、建てたプレイヤーが得る効果が描かれています。
建物は森アクションやカードに描かれた建築アクションによって、場に出ているタイルから選んで建築できます。

●移動ポイントについて
森アクションや建物アクション、カード効果などにより、移動ポイント(MP)を得ることができます。MPは、以下の3種類に対して任意に割り振ることができます。
・美徳カード上の移動:プレイヤーが獲得済の美徳カードに示された道を自コマを移動させ、美徳カードの効果を得ます。
・賢者の道に修験者をわかす:個人ボード上にある利用可能な修験者コマを、メインボード上部の賢者の道の鳥居に隣接するマスに配置します。
・賢者の道を移動する:修験者コマを賢者の道に沿って移動させます。移動終了した場所によっては、勝利点などを得ます。

●ゲーム終了時得点
4ラウンド経過後にゲームは終了します。この時、以下の点数が入ります。
・磐座:妖怪カードや建物、御霊の種類が指定されており、持っている分の点数がはいります。ただし、ゲーム中に隣接する場所に修験者コマを配置しておく必要があります(配置済の修験者コマ1つごとに隣接する磐座から点が入る)
・美徳カード:何種類持っているかで点が入ります。移動している必要はありません。
・夢カード:ゲーム中に獲得した夢カードのうち、条件(建物持ってるか、資源X個持っているか等)を満たしているものは得点、満たしていないものは失点になります。
・個人ボード上の得点:建物を建築したり、水晶を配置したりすることで個人ボード上に記された点数が入ります。
・各エリアの木霊:木霊の進み具合に応じて各エリアで点が入ります。
など。

とんぼとか御霊とか、スタートプレイヤーを決める部分とか書いてないことも多いですが、省略!

【プレイ内容】

如月さん、しゅだっちさん、僕の3人で。

要素が多い上に、アクション間の相関が薄い感じで、何から手を付けてもよさそうだけど、まあ、なにやっていいかわからんなというところからスタートです。

初期に配られた磐座(Iwakura Rock)が特定の2種の建物が得点になるというものだったので、とりあえず、建物建てていくかなということと、あと、美徳カードのセットコレクションを積極的にとっていこうとざっくりですが方針を決めました。

美徳カードは盤面に毎ラウンド並べられるものももちろんとれるんですが、今回のセットアップだと、修験者を賢者の道を進めてもそういう効果のものがあるようです。

このゲーム、あまり成長要素的なものはないんですが、賢者の道だけは、先に進んで、鳥居までたどり着けば、その鳥居の場所から修験者を沸かすことができるようになります。先述の美徳カードを獲得する効果の場所は結構賢者の道を進んだ先なので、ひとまず鳥居を目指すことになりそうです。

よし、だいたいの方針は決めたし、んでは建築するかと、思ったわけですが、建築するにしても、
・手札から妖怪カードを個人ボードにプレイした際、妖怪カードの効果で建築する
・妖怪カードプレイ後にアンロックされるダイスを建築効果の森アクションのあるスペースに配置する
の大きく2つあります。

前者はダイスを使わないですむし、手が早いので他プレイヤーにとられるより早く建物タイルを取れます。後者はダイス使うし、アンロックしてからになるので、若干手が遅れますが、ダイス目によっては支払うための資源をディスカウントできます。

もうこの時点で「どっちの方法で建築すればいいの?」とひと通り悩みます。悩むというより、結局、他人のやりたいことと、自分のやりたいことがどの程度被っているのか?なので、どう思いきるかだけで、悩む意味はそれほどないというのは理屈ではわかるんですが、他プレイヤーの思いがわからないからこそ、どうする!?どうすりゃいいの!?ってなります。

とりあえず、カード効果の方で建築することにして、僕の磐座のボーナスにあっている建物(建物は4種類あり、磐座には2種類ずつ指定されています)を建築。3以上の目で使用可能で、使用者には3点はいります。建物の持ち主(=建築主)である僕には1点か+1のお守りがもらえます。

※建物には、建築時効果、使用したプレイヤーへの効果、使用されたことによる持ち主への効果の3つの効果があります。使用するためには、ダイスを配置した際に、建物がその配置エリアにあり、かつ、建物の使用条件の出目以上のダイスを配置する必要があります。

とりあえず、条件にあっていたので選んだのですが、如月さんが建てた「1以上の目で発動して、任意の資源を1つ獲得できる」建物の方を(少なくとも序盤は)確実に選んで使うよなあと。即時に点数がもらえる効果も良いは良いけど、使われるとしても後半ですよね。磐座の対象にこだわらずに素直に便利っぽいやつを建てればよかったなあと思いはしますが、済んだ話なので、仕方なし。

その後、ダイスをアンロックした際に発動して+1のお守りがもらえる水晶を獲得した後は、ひたすら賢者の道を歩くことにします。

賢者の道を歩くために必要なMP(杖のアイコン)は、カッパの妖怪カードの効果か、森アクションの効果、または建物アクションの効果です。
カッパは初期の手札だと1MPしかもらえませんし、建物アクションはそういう効果の建物タイルがでてきて、かつ、それを建築しないとならないので、森アクションが主な方法になります。

主な、といってもMPがもらえるダイスの配置場所は3人プレイだと2つしかなく、如月さんも歩くのをある程度重視されているようです(しゅだっちさんは、磐座からの点を重要視されているようでした)。

森アクションの実施条件は、そのエリア内で配置したダイスの目よりも大きな目のダイスが置かれていないこと(既に置かれているダイスの目以上のダイスを配置すること)なので、他人とやりたいことが被っているとあまりよろしくありません(常時競り合っているようなことになるので)。

ゲーム開始時に持っているダイスは3つで、ダイス目は、3,2,1の状態です。森アクションはダイス目が1だと全然効果が違う(木霊というトークンを進める効果になります)ので、できれば2以上で配置したいところですが、前述の通り、お守りがないとダイス目は増やすことができません。
他人を邪魔する意図で、被りそうな場所に配置するダイスは目を大きくしてもいいんですが、一方がダイス目を大きくすれば、他プレイヤーも大きくするのは目に見えてますし、お守りが序盤は基調ということもあって、ここはゆるやかな談合状態でそこそこの目でプレイしていくことにします。

そして、手札をプレイしてあらかたのダイスをアンロックし、ダイスも配置し終えてきたところで、配置後に川を越えさせるかで、またひと悩みします。
妖怪カード、美徳カードは川を越えた先で行うアクションで獲得するのが主な方法で、どちらもそれなりの得点源になりますし、妖怪カードについていえば、初期カードよりもはるかに効果が大きいので、是非手に入れたくはあります。美徳カードも賢者の道を進める条件になっている個所もあるので、とっていきたいです。

なんですが、川を越えるとダイス目がさがるんですよね……。通常は1しか下がらないので、手に入るカードなどの効果と比べれば全然安いもんなんですが、下手に下げると次ラウンド、(他人よりもダイス目が小さくなるため)森アクションができなくなるのでは?という不安があり、迷います。

特にスタート時のダイス目は3,2,1ですし、スタート時にお守りを1つ持ってますが、既に1のダイスに使って、3,2,2にしちゃってるので、全部のダイスで川を越えると、次ラウンドは2,1,1になります。
前述の通り、1の目だと森アクションが木霊を進める効果になりますし、1だと川が越えられないんですよね……。

このラウンドは川を越えず2のままにして、次ラウンド、森アクションで欲しいもの(建築したり、御霊獲得したり)をとって、川を越えた方が得なのでは?という考えもよぎりますが、お守り獲得ができる水晶もとってるし、なんとかなるわ!と全部川を越えさせることにしました。
(如月さん、しゅだっちさんは1つずつくらい川を越えるのを見合わせていました)

ちなみにプレイ時にカード効果でMPがもらえるカッパの妖怪カードを如月さんは獲得されていました。
やはり、MP重視プレイで被ってるかと思いつつ、2ラウンドに進みます。

前述の通り、僕のダイス目は2,1,1ととてもひどい状態です。カードプレイ時に+1のお守りが貰える効果はあるので、2,2,1にはできますが、1のダイス目をどう使うか。
などと書いてみましたが、実はダイス目が全く関係ない、ダイス配置エリアが1つあります。

ボード中央にあるエリアでこのエリアは川を越えることはできませんが、配置した場所に応じて森アクションは必ず発動し、並び順に応じて次のラウンドの手番順が決まります。森アクションは必ず発動すると書きましたが、手番順が後ろになるほど、森アクションの効果はよくなっています(ただし、配置しなかったプレイヤーは後手番にずれるので、1人しか配置しなければこのエリアで一番よい効果を得つつ、スタートプレイヤーをとることもできます)。

手番順はできれば3番手は避けたいけど、1の目のダイスは個々に配置するのは確定です。
しかも、ここに配置すれば、+1~+2のお守りがもらえるので、2,2,1をもう少しマシにできます。

場所によってはMPももらえるので一石二鳥や!と思ってたらその場所は案の定如月さんに取られてしまいましたが。

それでも、とにかくMPとって移動じゃーいと、ダイス配置による森アクションとか、御霊の効果で修験者を移動させていきます。賢者の道は多くの分岐があり、分岐側に移動すると点数が入るようになってます。
この時、進んだ距離のわりに点数効率の良い場所と、点数効率は少し落ちるが何からのおまけが貰えた上に修験者のリスタート地点にすることもできる『鳥居』があります。

鳥居までとにかく進めれば、先に進むのが有利になりますし、今回の鳥居効果の1つは美徳カードの獲得なので、とにかくそこまでは進めます。

もちろん移動に集中したいのですが、如月さんとやりたいことが被ってますし、そもそも、MPがもらえるエリアにはダイスは2つしか配置可能な場所がありません(厳密には違うんですが)。
なので、必然的に他アクションも行うことになります。

森アクションは大きく分けて、トンボ/御霊獲得、MP獲得、資源獲得、建築/水晶獲得、手番順決めの5種類(5エリア)です。

トンボ、御霊はいわば追加アクションや追加資源の獲得です。様々な種類があり、毎ラウンドランダムに場に出てくるので、必ずしも獲得できるわけではないですが、トンボは低コスト(場合によっては資源がおまけでもらえることすらある)でアクション(トンボもらったり、建築したり、MPもらったり)できますし、御霊はもらえる資源自体は安い(1資源とか+1お守りとか)ですが、払ったコストに応じた点数が入ります。

ただし! トンボも御霊も個人ボード上には1つしか置くことができないため、続けて2つは取ることができません。トンボを持っている状態で御霊を取る、またはその逆でとることで、トンボと御霊がくっついて、トンボの効果発動&個人ボードが空くという仕組みになってます(御霊は獲得時に即発動です)。

資源はこのゲーム正直かつかつ、というわけではないんですが、選択肢が増えるのであればあったで便利ですし、もちろん、建築や木霊獲得には必要なので、まずは資源をとってから~ということも多いです。

獲得量はダイス目に応じるので、自分ことだけ考えれば2とか3でもいいんだけど、他人が先に置くと、それ以上の目でないと効果が発動しないので、困る……という場面がままありますし、資源以外の全てのタイル類(水晶、建物、トンボ、御霊)はラウンド中は場に補充がないので、先取りがめっちゃ熱いです。

さらに言えば、ダイス配置後、川を越えて、美徳カードや妖怪カードを獲得するのも当然早取りなので、そのエリアの森アクションなどの効果は後回しでいいけど、川の向こうの美徳カードは必ず取りたいから、まずはそこに配置しないとならないということもあります。

(たぶん3ラウンド目おわったあたりの様子)

難しいなあと思いながらも進めていた3ラウンド目で、状況がちょっと変わってきます。
前述の通り、僕の初期の磐座は指定の建物を建てていれば点数というものだったので、ちょこちょこ建築してたんですが、「3の目以上で発動する夢カードを獲得できる」効果の建物と、「3の目以上で発動する3点もらえる」効果の建物が、ゲーム後半になり、みんなに使われ始めたのです。

この建物を使ってもらうと、+1お守りか1点がもらえます。要は+1お守りが余るくらいにもらえ始めたのです(一応木霊や美徳カードなどの効果でお守りがもらえる効果を重要視していたというのもありますが)。

トンボ/御霊獲得、建築/水晶獲得は、ダイス目が5以下だと、どちらかを獲得する効果なんですが、6だと両方獲得することができます(もちろんリソースを払うことができれば)。ダイス目6だと川を越えた際に、一気に3まで減るので、厳しいところもあるんですが、それでも6の目が強いだろ!と強い効果を得つつ、あまり始めたお守りパワーで、森アクションできないようにしてやれと如月さん、しゅだっちさんをじわじわとせめます。

といっても、僕が川を越えるまで待っていれば、森アクションを発動させることができない、というようなことは避けられるんですが。

夢カードをそれなりに獲得していたので、マイナス点にならないよう、求められている条件(建物とかトンボとか)を満たすように色んなものをとっていきます。

そして、迎えた最終4ラウンド目。

如月さんはお守りでのダイス目競争を華麗にかわすように、スタートプレイヤーを3ラウンド目で獲得していました。
確かにスタートプレイヤーでダイスを置いてしまえば、他プレイヤーが手元にどんな目のダイスを持っていても関係ないですし、前述の美徳カードや妖怪カードの獲得も他プレイヤーより一手先に動けるので有利です。

美徳カードはセットコレクションの点があるので、他人より早く動きたいのもわかります。

が! 4ラウンド目に盤面に出てきた美徳カードは全て(といっても偏って2種類しかでなかったんですが)如月さん、しゅだっちさんとも持っている種類のもの。僕は両方とも持っていません。

えええーーとお二人から声が上がりますが、これも非情な勝負の綾。

もう全てのダイスを6にすることができるくらい持っていたお守りパワーで、場を荒らしながら未獲得だった美徳カード2種類を獲得し、さらに、ラウンド終了時に埋めることで「歩き済の美徳カード×2点」の妖怪カードも獲得し、うはうはでゲーム終了。

水晶をほぼとらず(とれず)に修験者があまり増やすことができず、なおかつ、3ラウンド目にどうしても欲しかった妖怪カードのために、修験者コマを捨ててダイスをアンロックするという強引にダイス配置の手番を早くする手をとったことなどが影響して、磐座に修験者を送り込めず、結局、序盤に建築は頑張ったものの磐座点はさみしい感じになりましたが、美徳カードのセットコレクションで少しおふたりより優位に立ったこと、夢カードがたまたま自分の戦術とあってる条件(鳥居に移動していること等)のものをよく引いたことなどで、逃げ切って勝利することができました。


(建物以外、見栄え変わらないんですがゲーム終了時。個人ボードは右側に見切れてますが、6枚くらい美徳カードが並んでます。左上に並んでいるカードは夢カードで、条件満たしているかのチェックのために並べてます)

【感想】

正直な話、勝ち負けに関しては運要素は大きいですが、毎手番、毎手番何を優先すべきかが悩ましいゲームです。

トンボ、御霊、建物、水晶、美徳カード、妖怪カードとランダムに場に出て来ますが、(特に建物と水晶は)結構どころではなく効果に幅があること、プレイ内容のところにも書きましたが、ダイス配置スペースやラウンド中に出てくるタイル数の関係から1つのことを極めるのではなく、色んな要素に手を出さざるを得ない作りになっていることなどから、変なこだわりを持たずに、いま、盤面と自分の状況での最善手は何か?を基本的に常に考えるようなゲームになってます。

しかも、トンボ、御霊、建物、水晶はプレイする妖怪カードや美徳カード、トンボや建物などの効果でも獲得できるので、本当に、あっという間にタイルがなくなります。トンボなどを獲得できる森アクションはダイス目で他プレイヤーがプレイしづらいようにしばっているから…などと考えていても正直無駄で、あ、そこに獲得効果ありましたかという様にさくさくっと取られていきます。

そして、何かしらを獲得できますよという効果の付いているカードやタイルがあれば、それを空うちしたくないのがゲーマーで、戦術的に、〇〇をやりたい。でも、〇〇を進めると、XXの効果が発動するから、XXもとれるような状態にしておきたい…などという、「もったいないから、こちらもやっておこう」がゲームのあらゆるところに出て来ます。
セットコレクション目的や賢者の道を進める条件クリア目的で獲得した美徳カードにトンボ獲得の効果がついていた。トンボだけもらっても効果は発動しないので、なんとかして御霊とれないかなみたいな感じです。

このゲーム要素の繋がりを無駄なくこなそう/こなしたいという、思いが必要以上にゲームを複雑にしているのも確かです(「どこから手を付ける?」って久しぶりに固まりましたw)。

そういう理由で、ゲームを進めているうちに、もしくはスタート時点から何かしらの方針が立って、それに沿って、プレイしていく、ということが、ビトクではできない、または非常に難しいです。

メインでやりたいことが1つあり、そのついでに色々できる、と考えればいいんですが、その「ついでの色々」も全部うまいことやってやろうという気になってしまい、え?どこから手を付ければいいの!?と正直なってしまいます。
(もちろん、これができればいいやと諦めたり、とりあえず、ここから手を付けようということにはなるんですが)

色々とおまけがついているのは優しいゲームだと思う点ではありますが、同時にややこしいゲームになっている要因にもなっています。
しかも、需要に対して供給が少ないので本当にタイルがあっという間になくなるんです(俺におまけのアクションをやらせてくれ!ってなります。タイルもうないので空うちでどうぞ、または高コストのやつをどうぞってなります)。

ワカプレベースの先取りのゲームって、要はスタートプレイヤーの取り合いだったり、どこまで妥協するのか、どの程度周りと狙いをずらすかというのがポイントになりますが、ビトクは圧倒的に、取り合いに重点をおいたゲームになってると思います。
(プレイ内容に書いたのは3人戦ですが、4人戦だと、『4番手つらいわー』と4番手の人が常に言ってました(実際には全然点差ついてなかったんで気のせいではあったんですが、取り合いが辛い/熱いゲームということだと思います)

これがいやらしいのが、手札についているアクションで色んな事ができてしまうんですよね。他人の手札は当然見えないので、もう初手は疑心暗鬼ですよ。いっそのこと、ダイスのアンロックはカードプレイでのみ可能とカにしてくれればいいのに、修験者コマの破棄やカード効果などでアンロックできてしまうので、他人の飛び道具(手元のカード効果で欲しいタイルが取られる)前に、修験者破棄してでも先取りしちまうか!?とか考えてしまうんですよね。

こういう悩んでも仕方なく、自分がコストを払ってでも手に入れたいのかどうかだけというのは質が悪い悩ましさだと思いますが、それもまた楽しいんですよね。

しかし、ではうまく先取りできた人が勝つのか?というと、僕はそうは思ってなくて、正直運ゲーだなと思ってますw。ゲーム終了時の得点源である夢カード、磐座、美徳カード、全部引き運/場に出てくる運がかなりでかいので。

いやいや、精一杯悩んで、毎手番最善手を模索して、結局運なの?というのは、賛否両論あるかと思いますが、気軽にできてよいのかなと思いますし、当然、最後は運ではありますが、途中のプレイングで競い合ってこそ、最後の決め手が運というだけなので、プレイングの勝負要素はもちろんあります。

強化や得意分野が出来ていく楽しさはほぼないですが、他人と早取りに苦しみ、どれを優先すればいいのか?を常に悩める、良いゲームだと思います。
(プレイスタイルによると思いますが、4人だとダウンタイムが必要以上に長くなることがあるので、そこまでプレイ感の変わらない3人の方をお勧めします)

2021年振り返り

毎年ぎりぎりに書いているその年の振り返り記事です。

最近遊んだということもあるんですが今年遊んで一番面白かった/印象深かったゲームは2つ。ウォッチとクライムズームです。

・ウォッチ記事リンク

システムもアクションも地味目のワーカープレイスメントゲーム。
自分のやりたいアクションをどうすれば実行できるのか?に焦点が当たっている感じでとてもピュアピュアしい。スタートプレイヤーが機械的にラウンド中に変わるというだけで今やりたいことと、次にやりたいことを取れるかどうかが素敵に天秤にかかっている。
ウォッチカードによる非合法アクション実施時にペナルティがあるかもしれない(ないかもしれない)というギャンブル要素も僕は好き。
勝負の決まり方もピュアピュアしく、他人と被らなかった得点方法に力を入れた人が勝つのも昔ながらで良いですね。

・クライムズーム(シリーズ)記事リンク
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今年はディテクティブ シーズン1やクロニクル・オブ・クライムとかも今年は遊びました。謎解きとかの要素も重要ですが、やっぱ警察ごっこ、捜査ごっこしているのが楽しいってのが一番だなあと。
クライムズームは事件現場や調査先をカードの絵柄で示しながら、調べたいところのカードを裏返すという情報へのアクセスがスムーズかつ、直感的なのがよかったです。
絵が多く使われているので、指紋や声紋、監視カメラの映像との比較など、ごっこのバリエーションもあまり謎解きゲームになかったものも多いですし。情報量もそこまで多くなく、1シナリオ90分前後で終わるのもちょうどいい感じ。

・ゲームマーケットシミュレーター2021秋


タイトルまんまでゲームマーケットの出展者になって個人製作のボードゲームを販売する紙ペンゲーム。
日本のボードゲームマニア以外は遊んでも面白くないだろうというのは欠点といえば欠点ですが、マニアが遊べば内輪ネタ的なものも含め面白い。
メタ的な面白さを充足するための大喜利的な要素も組み込まれており、国内のボードゲームシーンをもとにした設定(テーマにゴリラを選べばとか、ライト層向けの方が売れやすいとか)を言い合うだけで(マニアなら)盛り上がること間違いなし。
最終的な販売数を決めるのは、ダイスロールであたり目を出し続ければよいという単純ながら鉄板で盛り上がる作りも、まあ、売れる売れないってそういうもんですねという納得感があって、最後までシミュレータの面目躍如。

ある程度ボードゲームシーンを知っていた方が面白いので、一般受けはしないだろうけど、このブログ読んでる人なら楽しめる気はします。
Boothでダウンロード販売しているので是非体験を。

・コーヒートレーダー記事リンク
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コーヒー畑に人を派遣して豆を作って、買い付けにいって手に入れた豆を売るゲーム。
他人とのインタラクションがありすぎて、アクションだけでなく収入にまでゆらぎができるのが最高に好みでした。読めないながらも色々とセーフティが設けられていて、カオスだけでないしっかりした面白さがある。
ただ面白さの大半がドライブ感と他人とのやり取りにあるので、これこれここが面白いんですよ!とはなかなか説明しづらい。

・シーダーズ フロム セレイス:エクソダス/Seeders from Sereis: Exodus


盤面上でマジョリティ争いでカードを取り合った後、獲得したカードで自分の船団を作るゲーム。船団のカード効果はリンクしたりコンボしたりする。いわゆるタブロービルド。
盤面上でのマジョリティ争いに使うコマが条件を満たすと成長する&カード種類に対応してプラス補正がかかるというのがポイントで、ラウンドを経て、コマの成長と合わせて自分の船団の中で特定の種類のカードが集まってくるし、コンボもつながってくる。
カードのプレイコスト設定がちょい厳しめなのも、どのカードをプレイするのか悩ましくなってて良い。

ただ、殴り要素がかなり激しく。下手にトップに立って狙われるとプレイ済のカードが半分くらいなくなる酷さ。
結局マルチかよ!ってなるのが欠点でもあり、いいところでもある。

・プラハ記事リンク


正統派のゲームで大変よかった。色々と目移りしそうなんだけど、大抵の要素は3,4アクションで天井になるので、目移りしても良いし、逆にこだわらずにアクション選択していくのが大事という作りが好みでした。
リソース類もアクションのおまけでもらえることも多く、支払いの必要数がそこまで多くないこともあって、おまけでもらった分からもう少しだけで足りるから、なんとかならんかなと色々工夫しようと考えさせられる。
単純に収入だけをもらうというアクションを選びたくないへそ曲がりともいえる。

目移りしてもなんだかんだでほぼやり切れたみたいな状態になれるほど選択肢が多いのが、真面目な人にはつらいかもしれない。適度に諦め(優先度付けして選択といおう)られる人の方が楽しめるかも。

・ウエスタン・レジェンド 拡張 ブラッド・マネー記事リンク


レジェンダリーアイテムが買えるようになったのと、ストーリー性の強化というのが売りでしたが、1つ前の拡張であるアンティアップほどの変更は感じず、地味な拡張。なんだけど、移動売店が追加されたのは結構便利。
真面目にプレイしてもならず者プレイでも、ギャンブルに生きても良いという(自称)サンドボックスボードゲーム。プレイ時間が長いので、あまり頻繁には遊べないけども、年に1,2回は西部に生きた人生を体験したくなる。
基本的に何やっても点数になるんだけど、何やっても西部開拓時代のロールプレイになっているのがうまい。

・1822: The Railways of Great Britain
トミーテック製 養老鉄道7700系 TQ03編成 TQ12編成 6両セット

今年の18xx枠。目的地の概念による線路敷きの目標設定、会社などの登場がランダムに決まって徐々に出てくるなど、ちょっとユーロよりの感じがする18xx。自分でシナジーのある会社や特殊効果をとっていくことになるので、他人の会社の乗っ取りや押し付けなどはあまり考えられず、『自分の会社』の意識が強くなる。
その分、仕手戦的な要素はあまりなく、会社の運営要素が強い。最終盤の会社収入がえぐいほど多いので、序盤から中盤にかけての線路敷きのうまさも活きてくる。
一部の特殊効果カードが優秀すぎるのも、結局値付けは競りなので、まあいいかなと。ただ、会社の出方がランダムなのは、小会社と大会社の相性がかなり大きい割に完全ランダムってのは運がでかすぎないかという気もする。
(史実ベースなので、この会社取ってもどうしようもないでしょう!?みたいな会社もあるし)

・COINシリーズ


今年は、アフガニスタンテーマの「 A Distant Plain」と、インドテーマの「Gandhi: The Decolonization of British India, 1917–1947」の2作をプレイしました。
COINシリーズとしてのベースシステムである、手番順に今のラウンドでアクションを実施するか?パスして次ラウンドにアクション権を残すか?という2択の悩ましさを手番順&イベントの書かれたカードを今ラウンドと次ラウンドの2枚を公開しているだけで実現しているのが最高ですね。
ゲーム的にはかなりウォーよりで、歴史的な再現性も含めてうまくゲームに落とされていて、各陣営とも自分のところだけ頑張っても良くない、半分味方みたいな他プレイヤー陣営をうまく頑張らせて、よそを殴ってもらいましょう。自分が頑張らなすぎると他人が勝っちゃうのでそこらへんは適度な感じでというのが、妙に生々しくて良かったです。

まあ、その分、勝ち負けはうっかりだったり、ちょっとしたイベント効果だったりで、あっさり終わってしまうんですが……。

・チャーターストーン記事リンク


レガシーゲームやキャンペーンゲームいくつか遊んでるんですが、協力タイプではなく、対戦形式のものだとこれまでで一番最終的な勝利条件に納得がいったということで。
ゲーム自体はその回の最適なルートを探して、ぐるぐると回してく作りで、同じことの繰り返しじゃんと思われるかもしれません。僕は手に入れたいカードなどの関係でちょっとずつルートをいじって、新しいルートを探していくのが楽しかったですが。

あとは、ゲームをまたがれる強化要素や宝箱を開けることで手に入るアイテムなど、ワクワクのあるゲームシステムで、単純に楽しい、早く次をやりたいと思わせられたのがでかかったです。

・雑感
今年は仕事もちょっとした異動もあり、色々と環境の変化もありました。10月くらいまでは新型コロナで大人数集まってのゲーム会自体敬遠されてましたし、ボードゲーム自体はそこそこ遊んでましたが、ブログに書いたり、大々的にゲーム会!遊んだ!ということが少なかった年でした。

アウトプットインプット共にあまり充実していたとは言い難く、来年はもっとアクティブな年にしたいと思っています。

機会が少ないことに加えて、ボードゲームとの出会い運も例年よりも悪いように感じていて、もう一歩なゲームばっかり買ってしまったなあという思いも強いです。忙しかったので、情報をちゃんと吟味できなかったり、忙しいんでとりあえずゲーム買ってごまかしたりということもあったのかもしれません。
もともとゲーム購入前にそこまでルール読んだり調べたりする人ではないですが、色々余裕があった方が良い出会いがあるのかもしれません。

今年もいろんな方にいろんなゲームを遊ばせてもらったり、遊んでいただいたりとお世話になりました。
来年もぜひぜひよろしくお願いいたします。

クライムズーム 最後の手段 / Crime zoom : His last card

(3人でインスト込み1時間半ほど)

【概要&ルール】

1980年12月のニューヨーク。フランク・ブッコが死んでいるという通報があった。カードをめくって現場を調べ、真相を探り当てるために、調査・推理を行おう。

クライムズームというフォーマットのシリーズもの第1作目です(2021年11月時点で英語で2作、仏韓で4作(韓国版はボックス)でてます)。

カードに書かれた情報を集めて、犯人、凶器、動機などを当てよう/推理しようという、ディテクティブなどに代表される、よくある事件調査ものですが、特徴は、カードに書かれた事件現場を調査(ズーム)できること。

例えば、床に落ちている銃弾が描かれているカードを調べる!と決めたら、該当カードを裏返します。すると、その銃弾がどういうものなのかがわかりますし、書類類の描かれたカードの裏には書類の内容と、書類に出てくる人物たちに話を聞くためのリンク(カード番号)が書かれています。

スタートは事件現場から始まり、カード間のリンクをたどって、関係者の家にいったり、情報を仕入れたりします。

・事件の解決について
ルールブックに後半に、この事件で回答すべき設問が記載されています。必須項目と加点される項目です。
システム的に制約があるわけでなく、設問への回答がわかるまで好きなだけカードを見て(調査して)、回答→正解確認→その後、見ていない残りカードの枚数分加点という流れで、スコアが決まるというシステムになってます。
(正解当てる以外は、まあ、おまけみたいなもんですが……)

設問への回答はカードの番号で求められるため、たぶんこういうことだろうなと当てがついても、お目当てのカードは見つける必要があります。

(事件ごとに問題は異なります。今回の『最後の手段』だとこんな感じです)

【プレイ内容】


1980年の12月のある日曜日、19時くらいに、ブリックリン近郊にあるフランク・ブッコの家で銃声がした旨の通報があった。通報者は何ものか不明。
現場に向かった警察官が死体を見つけたところから事件は始まる。

(こんな感じで現場の様子がカードで示されます)


壁に血文字?みたいなのが書いてあったり、


なんか床に手紙?や何か小さい金属?が落ちていたり、


向かいのビルにこちらを見ている人影が見えたり、


なんかあるようで暗くて良く見えないところがあったり、


もちろん死体もでーんと部屋の真ん中にあったり、後ろの壁に弾痕?のようなものも見えたりしてます。

気になる部分のカードを裏返すことでその場面を詳しく調べることができるので、どこを調べますかねえと話したところ、

僕:「まずは死体ですかね?」
あすまーさん、一味さん:「窓からこっちを見てる人が怪しいので、ここから」

カードを裏にすると、その人物の部屋を訪れた体で、話を聞くことができました。


が、大したことは見ていない模様。

続いて、部屋の絨毯の上に落ちている金属?を見てみると、

発砲されていない弾丸でした。発砲前に落としてしまったようで、指紋も残っているとのことということで、弾丸に残っていた指紋も証拠品として獲得しました。警察に登録されている犯罪者の指紋ではないようです。

そういえば、さっき聞き込んだ人の横に指紋があったなと一応、確認してみるも、一致せず。

この後、死体を調べると死体の中でとまっていた弾丸を発見。これも証拠になるようで、凶器の拳銃がみつかれば線条痕を調べることで同定できるようです。

モノは見つかっているものの人間関係が全く見えてきません。ということで、どんどん見たいカードを裏返していきます。
今度は部屋の左隅にあるカードを見てみると、車のセールスマンの名刺みたいなのが。店にいったり、セールスマンに直接話を聞いたりすることができるようです。


と、こんな感じで事件の調査を進めます。カードは50枚と少しあるので、まだまだ全体の10分の1くらいしか見てませんが、ネタバレ良くないということで詳しい記事はこの辺までで。
新しい人物が出てくるたびに指紋もセットで出てくるので、よし、指紋の照合だ! うーん違う!とか、似てるけど……違う!とかを何回かやった後で、思い通りの人物の指紋とぴったりあったり、過去のとある出来事からの因縁もあったり、〇〇を見つけるために様々な場所に行くことになったりしましたが、〇〇を無事見つけて、その過程で見たカードも含めて、おそらく重要な手掛かりは全て集まりました。

あすまーさん:「これ、XXかと思ってたけど、△△だってことなんですかね」
僕:「ぽいですよねえ。XXXも見つかってますし」

などとどんでん返しとまではいかないけども考えをひっくり返すような事実がおそらく正解だろうとあてもついたので、回答フェイズに移ります。

この事件で答えなけければならないのは、以下の通り。基本的には犯人、凶器、動機を当てるのがメインで、あとはボーナス点の対象みたいな問題ですが、メインの設問に答えるためにさんざん調査してたので、ボーナスの方も難なく正解。

この時、まだ見ていないカードの枚数によってもボーナス点は入ります。
といっても、誰と競うというわけでも、二回目、三回目をやるわけでもないので、ボーナス点まで取るのは自己満足ですね。

【感想】


何が起こったのかを情報を集めて当てるゲームではありますが、事件調査ごっこを楽しむ類のタイプです。

明確にずばり答えの書いてあるカードがあるわけではなく、情報間のつながりはプレイヤーが考える必要があります。
そのつながりは、指紋が同じだからという明確なものもあれば、状況から考えればこういうことだろうというものもあります。
ただ、はっきり言えるのは、カードを全て確認すれば、全ての設問にある程度以上の確証をもって回答できるということです。

物理的にカードは一気に読めるわけでもないので、徐々に捜査を進めていくわけですが、プレイヤーはその中で、こういうことか、ああいうことか? きっとこういうことだろうと推論を持っていきます。そして、捜査の中で、その推論の裏付けがとれていく過程、もしくは裏切られて新しい推論が頭の中にうまれていく過程、それが楽しいゲームです。

あと、特筆すべきなのは(システム上当たり前ではあるのですが)、ふんだんに絵が使われているところ!
ディテクティブで動画が使われているものも一部有りはしますが、たぶん、これまでの推理系のゲームで一番絵が使われていると思います。クロニクル・オブ・クライムも現場はVRで見れますし、登場人物、移動先などは全部絵があるんですが、あれは、同じアプリを使うために見る部分と実際に調べる部分を分けておこうなう必要があります。そのせいか、不思議とクライムズームの方が、“気になった現場を調べている”感じを受けます。

(実際は目視ではやらないでしょうが)指紋や監視カメラの映像から本人や関係者の特定を行ったりが、捜査ごっことしても“らしい“ですし、何より楽しいです。

カード間の繋がりがうまく出来ていて、たぶん全部みなくて十分解け流はずですが、遊んでる側すればどこまで調べれば十分かなんかわからないで、結局カード全部見るのかや都合よく情報繋がりすぎでは?となるところはあるかもしれませんが、それでも、かなりお勧めの推理ゲームであることは間違いないです!

若干余談というか、他ゲームとの比較的な話。

今年書いた記事でもあげていますが、事件を調べて情報を集めて、自分で情報間のつながりを見つける、考えるボードゲームとしては、シャーロック・ホームズ 10の怪事件が最高峰のゲームのひとつだと僕は考えています。
ほぼ制限なくロンドンの街を調べることができること、新聞や電話帳などの(現代ではもう使わないとはいえ)何かを調べる時に使う小物がそろってることなど、ゲームとしての自由度が高いだけでなく、"ごっこ遊び“としての出来も良いですし、答えそのものが書いてあるパラグラフを探すという作りではなく、推論を挟む形で自分の頭の中から出すしかないという謎の作り方、解き方も理想に近いです。

ただ、自由度が高すぎて、どこを調べれば良いのか、どこまで調べれば十分なのか、とっつきが無さすぎるのが欠点でした。

その10の怪事件の欠点を解決しようとした1つの形が、ディテクティブであり、クロニクル・オブ・クライムです。調査の自由度を残しながらも、選択肢を絞ることで遊びやすさを増すようにしてるわけです(クロニクル・オブ・クライムはそこまで絞られてないですが)。

クライムズームも10の怪事件を祖にするディテクティブやクロニクル・オブ・クライムの系譜で、基本的な面白さは同じ&選択肢を絞っているゲームです。

10の怪事件やディテクティブでは、そのシステムや時間制限などのためにできなかった「限界まで裏どりする」ことがクライムズームではできます。全体の情報量がそこまで多くなく、システム上全て読むこともできるので、やりきった!から解決に向かうということができます(一応、10の怪事件でも全パラグラフ読んでから解決にあたることはできますが、選択肢量的に現実的ではないです)。

捜査ごっこの楽しさ、裏どりをやり切る楽しさ、そしてもちろん推理する楽しさ。事件はちょっとコンパクトさがあるかもしれませんが、クライムズーム(シリーズ)は、(謎解きではない)推理ゲームの中で、僕にとってかなり理想に近い形式のゲームでした。

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(4人でインスト込み2時間強)

【概要&ルール】

ここはソ連の時計工場!あなたはこの工場で働き始めた新人です。今日も歯車をつくる仕事に精を出します。ん?しかし、この工場、武器の密輸や個人情報の盗難、犯罪行為が行われてるようで、上手いことWatchして証拠を握れば大金を握ることもできるぞ!?

手番管理が独特なワーカープレイスメントゲームです。ワカプレでアクションを実行後に個人ボードからディスクを外し、アクションを強化しつつ、得点倍率を決めるボードに外したディスクを配置してマジョリティ争いもします。

ゲームの流れは以下の通りです。12ラウンド行ったら、最後に密輸アクションを1度実行した後、ゲーム終了です。

1. ワーカーを移動させる:ワーカーを空いているアクションスペースに移動させます(移動前はワーカーは寝ており、移動後に立てることで判別します)。
2. Watchカードを公開する:前ラウンドに選ばれたWatchカードに書かれた場所にプレイヤーがいた場合、Watchカードを選んでいたプレイヤーorサプライに賄賂を支払う必要があります
3. アクションを実行する:ワーカーを配置したスペースのアクションを実施し、その後、個人ボードのディスクを1枚、マジョリティトラックボードに移動させます。
4. 時計の針を回す:メインボード上の時計の針トークンを90度回転させます。
5. マーケットカードを更新する:各アクションのボーナスを決めるマーケットカードは1ラウンドごとに更新されます。

〇アクションの種類
アクションは、以下の8種類です。
・密輸:個人ボード上の比率(歯車いくつで、密輸品いくつ)に応じて密輸品を得ます
・歯車売却:任意の歯車を売却し、1歯車につき1金得ます。その後、マーケットカードに書かれたボーナス金の獲得&密輸品をアップグレード(低品質を中品質、中品質を上品質に。点数が上がります)
・残業:歯車を個人ボード上に書かれた数+マーケットカードに書かれたボーナス分獲得します。
・歯車生産:歯車を個人ボードに書かれた数獲得します。その後、マジョリティトラックボード上のディスクを移動させます。
・アップグレード:個人ボード上段に示された金額を払い、個人ボード上のディスク1枚を外してマジョリティトラックボードへ移動させます。
・ゴミ漁り:個人ボードに書かれた数の歯車とお金+マーケットカード上に書かれたボーナス分を獲得します。
・ファイル探し:個人ボードに書かれた数のドキュメントカードをドローし、規定数を手札に入れます。
・Watch:マーケットカードに示された枚数のWatchカードを次ラウンドの監視用に選びます。その後、謝金の返却、賄賂を銀行が肩代わりしてくれる黒トークンを得ます。

〇手番順
ワーカーの移動やアクションの解決は、時計の針トークンに時計回りにワーカーのおいてある順に解決します。
(なので、移動前と移動後で手番順が変わります&ラウンド最後に針が回るので、そこでも手番順が変わることがあります)

〇Watchカード
8種のうち、密輸、残業、アップグレード、ファイル探しは違法アクションです。効果は高いですが、前ラウンドに監視対象として、対応するWatchカードが選ばれていた場合、賄賂を支払います。
賄賂の額は個人ボードの最も空いているディスクの列によって決まります。
前ラウンド誰もWatchアクションを行っていない場合、ランダムで監視対象は選ばれ、賄賂の支払先もサプライになります。

〇個人ボードについて
個人ボード上にはディスクがおかれていますが、対応するアクションを実行するorアップグレードアクションで、ディスクを外して、マジョリティトラックボードへ移動させることができます。
これで密輸や歯車の獲得などのアクションの効果があがったり、ゲーム終了時にもらえるボーナス点が獲得できます。

〇ゲーム終了時の得点
以下の要素から点数を得ます。
・密輸品トークンに書かれた数字の合計
・個人ボードでディスクが外された部分のボーナス点
・ドキュメントカードのセットコレクション(異なる色を一式そろえる、同色を複数枚集める)
・歯車、お金、密輸品トークンの数×マジョリティトラックボード上で決まる倍率
※マジョリティトラックボード上に配置したディスク数と場所でマジョリティ争いをし、1位と2位はボードに書かれた倍率が獲得できます(マジョリティ3位以下は倍率ゼロなので、いくら歯車などを持っていても点数にならない場合があります)

上記の合計から借金トークンごとに減点があり、ゲームの勝者が決まります。

【プレイ内容】

ありきりさん、カヤさん、ねんそさん、僕の4人で。
僕だけ2回目です。

前回は密輸アクション重視が他の方と被り、ボーナスの倍率争いのマジョリティで敗れ、ひどいことになったので、初手からボーナスを決めるボードに2つのディスクを送り込めるアップグレードアクションを選択しました。

カヤさん:「経験者が選ぶってことは強いんか?」

他人に追随されにくくなるという意味で強いことは強いとは思いますが、結局、他人が力を入れている部分を避けて、うまく自分だけ最小数でマジョリティとったり、強化されたアクションを踏めるのが強いと思っています。
ので、「いやー、そんなことないんじゃないですかねー(玉虫色の回答)」と返します。

(1ラウンド目のワーカーを配置したところ。このゲーム、個人ボードが空いて、マジョリティボードにディスクが移るだけなので写真はずっと似た感じにになりますが)

1ラウンド目は、空いている場所に好きにおける、(他人と被ってはおけないという絞り込み要素のある)普通のワーカープレイスメントゲームですが、このゲームの特徴は2ラウンド目からです。

アクションは全部で8つしかなく、他人のワーカーが置かれているアクションには配置不可、手番開始時に自分のワーカーを前ラウンドのアクションからどけて、このラウンドのアクションに配置というルールなので、4人プレイだと4つしかアクションの選択肢がありません(3人戦だと5つです)。

ワーカーの回収という要素はないので、このあと、12ラウンド終了までずっとこの『選択肢が4つしかない』状態が続きます。

前回の3人プレイの際には、毎ラウンドそれなりにやりたいアクションができていたのですが、4つしかないと流石にあのアクションをやりたいのだけど、どうすればワーカーが置ける?というところに知恵を絞ることになります。
このゲームでは、アクションの実行順と次ラウンドのアクションの選択順もアクション選択によって自動で決まりますし、前述の通り、ワーカーの回収というアクションはないので、単純にスタートプレイヤーとればいいんでしょというわけでもないので、頭がこんがらがります。

僕:「要はやりたいアクションが埋まってるなら、それよりも(時計回りに)先のアクションにワーカーを配置すればいいってことですね。隣なら前の人がワーカーをどけた次手番になれるのでほぼ確実に、狙ってたアクションが行えます」

そういう理屈はわかるものの、隣のアクションとの相性があまりよろしくない作りになっていて嫌らしいです。

さらに言えば、非合法のアクションを選択した場合、前ラウンドに選択されたWatchカードの場所とあっていると、個人ボードのアクションの強化具合に応じてお金の支払いが生じます(ゆすられて、賄賂を払っているということのようです)。

序盤は支払額は1金とか2金なので、あまり気にせず、非合法アクションも踏めますが、みんなが気にしないのであれば、自分だけ支払い免除状態になっておけばちょっと得なのでは?と考えて、2ラウンド目にWatchアクションを選択しました。

Watchアクション、アクション効果単体で見ると中盤以降はともかく序盤はめっちゃ弱いです。次ラウンドのWatchカードを選べること、Watchカードの対象になってるアクションを選んでも賄賂の支払いが発生しないこと、他人が賄賂を自分に支払ってくれること、次にプレイヤーがWatchアクションを選ぶまで自分の賄賂の支払いを銀行が肩代わりしてくれること(目印の黒いコマがもらえます)と、並べてみると効果は沢山ありますが、所詮、序盤では、1~3金程度の得があるかも程度です。

しかし、銀行が肩代わりしてくれる効果は塵積で強いかも!?ということで、あえて選んだわけですが……。

カヤさん:「(他人に払いたくないし)Watchしとこ」

と、次のラウンドで早くも銀行が肩代わりしてくれる権利=黒いコマを手放すことに。

ぶっちゃけ、1金手に入れただけだったので、ほぼ1ラウンド棒に振ったようなもんですし、これは痛い。カヤさんと交互にWatch踏み合うほどWatch自体が強いわけでもないですし、Watchは諦めることに。

3、4ラウンド目、ゲームは全体の1/3が終わったところですが、みなさんの狙い的なものが見えてきてます。

ありきりさん、ねんそさんは歯車を手に入れてからの密輸で稼ぐのを選択されたようで、密輸品のボーナスの倍率のとこでディスクの置きあいが発生。僕はゲーム終了時のギア所持数ボーナスのところにディスクを重点的に配置します。カヤさんは色んな所におかれているというか、自分を踏み台にして他人がディスク配置スペースに書かれたおまけのリソースをもらうのが嫌な様子で、結果的に散らばっている状態。

ディスクを配置するボーナスの倍率を決めるマジョリティ争いのスペースは、全部で12マスなので、6つ置けば負けることはありません(タイは分け合うことなく、1位のボーナスが貰えます)。とはいっても、3つや4つしか置かずにマジョリティで1位取れるなら、それに越したことはないわけです。

それにとって重要なのは、別にゲーム終了時のボーナスの1位争いに参加するわけではないが、スペースに書かれたおまけリソースがもらえるならもらっておきたいという人を誘致すること。
全体の空きスペース数が少なくなれば、後から逆転される可能性はガクッと減るはずです(結果的にライバルになるリスクもありますが)。

そんなわけで、(そこまでわざとではないですが)僕は自分が置くことによって、他人が2金や3歯車などのおまけを貰えることになっても、どんどんディスクを置きたい列に配置していきました。

密輸を狙っていると、密輸品の獲得は歯車と交換になるため、歯車をゲーム終了まで残しておくということはないだろうとみなさん当然考えることもあり、歯車からのゲーム終了時ボーナスの列は2列とも僕がほぼ1位を獲得できることは確定する状態にゲーム中盤くらいで確定させました。
(誰も入ってこなかったので、今からおいても追いつけないという位置までさくっと配置出来た)

前回のプレイで、「ドキュメントカードの得点効率は高いけども、本当にドキュメントカード獲得に特化しないと得点効率が高くなるところまで届かない」という感想に、遊んだ全員がなっていました。
なので、今回、僕はドキュメントカード特化!を試してみたかったのですが、今回は、前回と異なり、カードの人気がそこそこ高く、カード獲得アクションにありきりさんやカヤさんが入っていることも多く、なかなかカード獲得アクションができませんでした。

そもそもワカプレで2人以上と被るアクション(戦術)を選択するのは(よほど強い場合を除いて)下策だよなあと、ドキュメントカードの獲得は諦めます。

そうなると、選べるのは歯車の獲得系アクションか、アップグレード、または歯車売却&密輸ということになります。
正直、歯車の獲得アクションはそこまでやらなくてよいかなと思っていたのですが、他人にやりたいアクションが専有されていたり、次のラウンドで自分が有利な手番順を選択したいというなんやかんやの綾があり、中盤時点で、歯車の獲得アクション部分の全てのディスクが外れることに。

もちろん、歯車も手元にたまりましたし、歯車獲得アクション部分のディスクが全部外れたことでゲーム終了時に15点獲得することもできるように。
これはこれで嬉しいですが、この状態で、Watchカードの対象アクションを選んだ場合、7金も支払うことになってしまいました。ちなみにお金(と歯車)がもらえるアクションからの収入は最大4金程度なので、7金といったらめっちゃ大金です。

手元のお金はぎりぎり払えそうではありますが、この後、ゲーム終了時にお金が得点になるボーナスの方にディスクを配置しようと考えていたこともあり、被害は受けたくありません。
Watchカードやアップグレードなどのお金の支払いが発生した際に、手持ちが足りなければ借金になります。1借金5金、8金で返却できますがゲーム終了までもっていればマイナス10点(金ではない)です。マイナス点も嫌だし、ゲーム終了時に点数がもらえないのも嫌です。

Watchカードの対象アクションを選んだ時に、支払いを回避するには、
・Watchアクション実施時にもらえる黒いコマの効果で銀行に支払いを肩代わりしてもらう
・「支払いを銀行が肩代わり」効果のドキュメントカードを持っている
・自分が前ラウンドにWatchアクションを選び、カードを選んでいる。
のいずれか。

やっぱドキュメントカードを取りにいかないとダメなのか?と思いはするものの、ドキュメントカードを取るアクション自体が空いてなかったり、空いてるときに限ってもっとやりたいアクションが空いてたりするんですよね……。

今回は、ドキュメントカード獲得のアクションは空いており、このラウンドのWatchカードは1枚=賄賂を要求される非合法アクションは1つだけ。ドキュメントカードを取りに行ってもいいんだけど、当たってお金減らしたくないなーと、しばらく悩んで、結局、非合法アクションを選ぶのはやめて、次ラウンド以降を楽にするためにWatchアクションを選択。

次ラウンドに監視できるWatchカードの枚数は3枚。非合法アクションは4つしかないので、3枚監視してれば、ほぼ当たりみたいなもんです。賄賂を払ってもいいやと思ってもらい、非合法アクションを選んでもらえさえできればですが。
三味線スキルをフル活用!というわけでもなく、さすがにこの時点で、半分を切っていたこともあってか、日和って得点伸びないよりは、今の点数伸ばすアクションを選びたい!という気持ちがみなさん勝ったようで、僕以外の3人が非合法アクションを選択(ドキュメントカードで銀行が肩代わりしてくれるとか、所持金的に払っても良いとかみなさん事情はあったようですが)。

そして、見事に前ラウンドに自分が選んだWatchカード3枚がすべて当たり!ということで、賄賂3人分、17金を獲得!
これで、ゲーム終了まで少々Watchされているアクションを踏んでも大丈夫そうです。


(赤の僕以外のワーカーが踏んでいるアクションの個所をみごとWatch!)

ゲーム終了時の点数で僕が狙っているのは、歯車のボーナスと、お金のボーナスと、個人ボードを開けることによる得点の大きく3つ。この時点で歯車のボーナスは2列ともトップはほぼ確定していましたが、お金のボーナスを決めるマジョリティ争いは、まだみなさん0とか1つしかディスクを置いておらず、ここから激戦化しそうな雰囲気です。

ボーナスの倍率を決めるマジョリティ争いを有利にするには、アップグレードアクションで1手番で2つディスクを置いたり、歯車生産アクションのおまけで、自分のディスクを同じ列の中で移動させて、スペースを埋めるなどのアクションが活きてきます。
そして、ドキュメントカードの効果として、任意の1つのディスクを別の場所に移動させる効果もあり、カヤさんやありきりさん、ドキュメントカードを複数枚持っている方々のこの”飛び道具”も気を付けないとなりません。

まあ、いうて、気を付けてもどうしようもないので、アップグレードで2つ置くのが最強やな!とアップデートを狙いに行きますが、皆さん考えるのは同じで、アップグレードが空かない!
ここからは、アップグレードアクションをどうすればとれるのかに知恵を絞ります。

いまの手番順はこうだけど、次ラウンドはここに置けばスタートプレイヤーがとれるから…。あ、だめだ。スタートプレイヤーとっても、この時点だとアップグレードアクションに他の人のワーカーが置かれたままだわ。だから、この人がワーカーをどけてから一番早くなる手番を取れば…。いや、ここのアクション別にやりたくないんよ……。そもそも、自分がアクションを選んだ後で、後ろ手番の人が、さっきまで自分のいたアクションに入ってきたら、その人、アップグレード入られるか。
などと、ぐだぐだ考えてました。

実はこの時点で僕は盤面の半分のアクションは選びたくない状態になってました。
密輸とか、密輸品をどうこうするアクションはゲーム開始から全く選んでおらず、アップグレードでもディスクを外していないので、いまさらそこに行っても弱い効果のアクションしか行えませんし、密輸品のボーナスは既にねんそさん、ありきりさん、カヤさんがおさえてしまっており、点数効率がめっちゃ低いです。

そして、歯車獲得系のアクションもゲーム中盤にそうそうに全てのディスクを外してしまったので、そこを選んでもマジョリティ争いのためのディスクを置くことができません。

お金ボーナスの列のマジョリティ争いをしている今の時点でディスクが置けないはちょっと弱すぎます。

そんなわけで、選んで意味があるのは、アップグレードとその横のごみ漁り、ドキュメントカード獲得、Watchの4種類です。このうちの1,2か所は大抵埋まっているので、ゲーム開始時に「選択肢が4つしかない状態がずっと続く」とか書いてましたが、それよりも選択肢がない状態です。
それでも、現金に余裕があってWatchされても良いというのは心に余裕があり、果敢に非合法アクションを選べたのは楽でした。

ねんそさんはドキュメントカードを1枚も取っておらず、中盤くらいに「Watch当たるとやばいな」とはおっしゃっていたものの、今更、Watchカードを取りにもいけない状態。と言っても、ごみ漁りのアクションを強化し。.、歯車をごみ漁りで手に入れていたので、お金自体には若干余裕があった模様。
ありきりさんは、主に歯車を残業や歯車生産で手に入れていたので、歯車は沢山お持ちなものの、お金が手に入るアクションがあまり踏めておらず、現金がやばい。むしろここまでもアップグレードや賄賂の支払いが足りず、借金をしている状態。ドキュメントカードも銀行が肩代わりする効果をとっていなかったようです(「5枚とって、効果が全部同じとか噓でしょ!」と叫ばれていたので、色々悲劇があった結果かもしれませんが)
カヤさんはWatchも前半からやってましたし、ドキュメントカード重視なので肩代わり効果のものも持っていらしたかと思います。

そもそも密輸アクションをカヤさん、ありきりさん、ねんそさんの3人が狙っているので、密輸アクションの取り合いやアクションコストになる歯車の獲得に忙しそうで、お金があれば安心して非合法アクションも踏めるんだけど、お金をとるタイミングがない!と苦労されていらしたようでした。

ゲーム終了間際、プレイヤーが選んでおらず、ランダムにひかれたWatchカードが1枚のラウンド。流石にいま非合法にいかずに安全策を取るのは弱気すぎるでしょ!と、ほぼみんなが非合法選んだら、ありきりさんの選んだアクションが見事に当たりで、7金=20点以上を失ってたのは可哀そうでしたが……。

(終了間際。僕のボードは密輸アクションの強化以外はほぼ空いてます)

僕は狙っていたアクションや得点源が被っていなかったこと、途中のWatchで稼いだ17金が大きく(点数にすると51点)、勝つことができました。
といっても、独走というわけでもなく、カヤさんの集めていたドキュメントカードの出方次第で勝たれていたかもしれません。

僕が狙ったお金や歯車のボーナスと、個人ボードからの点数は天井が決められており、人と被っていなくてもシステム的な制限で最後伸び悩む作りになっています。密輸品やドキュメントカードは天井がなく、うまいことやればやったぶん点数が伸びる(ただし、ドキュメントカードは運も大きい)ので、そこらへんはバランスがとれているのかもしれません)

【感想】

アクションは8種類ありますが、どれもアクション内容は単純、特殊効果のついているカードも効果は3種類のみと、ひたすら飾り気のない、他人との競い合いが中心の、シンプルな作りのピュアピュアしいワーカープレイスメントゲームです。

他人のワーカーが既にあったり、自分のワーカーの配置場所の関係でやりたいアクションができない!他人に先取される!のを、自分のやりたいアクションをどうすれば選択できるのかに頭を使うのが楽しいです。

そんなのワーカープレイスメントゲームでは当たり前と言えば当たり前の要素ではあるんですが、アクションの選択肢がかなり狭い上に、いわゆる1つ選ぶと沢山一気に決まる系のゲームなので、こっちをとったらあっちを諦める部分ももちろんあり、そこが楽しさを増しています。

一気に決まる要素は、このラウンドのアクション実行順、このラウンドのアクション、次ラウンドのアクション選択順、監視対象かどうか。
アクション間の関連は薄いので、Aさんのアクションの結果、Bさんがアクション出来なくなる、不利になるということはないため、一見、アクション順はそんなに重要そうではないようにもみえるのですが、アクション後に実施するディスク配置によるボーナスのマジョリティ争いで、ここぞ!というタイミングで手番順が重要になります。

時計の針が回ることによって、毎ラウンドスタートプレイヤー位置が変わることで単調にならないというのも、このゲームのシンプルさを邪魔せずに面白さを増している要素だと思います。

プレイの方にも書きましたが、今ならやりたいアクションが選べる、マジョリティもいい場所が取れるという場面に、Watchカードの監視対象というギャンブル要素が加わっているのも僕は大変好みでした。
そのギャンブルも、他プレイヤーがカードを選んでいて、プレイヤーに支払うのか、ランダムに選ばれていてサプライに支払うのかでだいぶ印象が違うというか、プレイ指針に影響があるように思います。
心理的なインタラクションとでもいうか、ピュアなワカプレに加えるだけで、面白いことになっているなと。Watchアクションは単体では弱い(得点に結びつかない)アクションというのもまた良いです。

特徴的なでかい仕掛けや派手さがない、テーマが地味などなど、ぱっとする要素は薄いですが、ワーカーをどこに配置すればよいかを、何をやりたいか?(どの優先度を下げるか)をピュアに悩むゲームで、しかも、ギャンブル的な盛り上がりもあり、隠し味でちょっとはっちゃけました的な感じが大変好みでした。

ディスクを外すと対応するアクションが強化される、ただし、すべて外した最強状態でアクションを実行すると外すディスクがないので、マジョリティ争いで不利になるとか、まあ、いちいち、全部うまくはいかせんからな!という作りが良かったです。

ピュアピュアしいワカプレの宿命というか、仕方ない点ですが、どんなにうまくアクションを実施してやったぜ!となっても、他プレイヤーとの競合しなかったプレイヤーが勝つというのは、当然ではあるものの、俺はベストを尽くしたがたまたまあの人と被っちまったから…と釈然としないこともあるかもしれません(3人だと若干アクションの選択肢が緩い分、他人と被らない有利さが増しているようにも感じました。4人のがいいかもしれません。狭すぎ!と思う方もいるかもしれませんが……)
プロフィール

Author:ひだり
川崎市で相方や友人たちとボドゲやってます。

オールタイムベストは、
・グローリー・トゥ・ローマ
・バサリ
・インペリアル
・アフター・ザ・フラッド
・ゴッズプレイグラウンド
・HABA社製品 全般

推理ゲーム好きだけど↑には入ってないという
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連絡先:hidarigray@gmail.com
※当blogはリンクフリーです

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